国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているクロアチア中部のプリトビツェ湖群国立公園。1990年代のクロアチア紛争で「危機遺産」に一時指定されたが、現在は「年間95万人以上」(同公園)の観光客を集めるまでに回復した。しかし、ここに来て地球温暖化による気候変動が新たな問題を生んでいる。
プリトビツェ湖群は石灰岩の山間に形成され、エメラルドグリーンの大小16の湖が滝によって階段状に連なる。透明度の高い湖水にはマスなどの魚が生息し、日本からの観光客も多い。
紛争の傷跡はほぼ癒えたが、その後関係者を悩ませているのが温暖化の影響だ。同公園のガイド、ヘレナ・ペトロビッチさん(52)によると、もともと雪解け水などで湖面の高低変化はあるものの、以前よりも降水量が少なくなり、水面が数十センチ低下した場所もあるという。
地元経済は観光業に依存している上、湖面低下で湖の景観が損なわれれば、自然遺産としての存続にも脅威となる。ペトロビッチさんは当局の環境保護の取り組みを強調しながらも、「温暖化には対応のしようがない」と危機感を募らせていた。
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