「お客様の一言一言が私たちの栄養剤」。札幌エクセルホテル東急(札幌市中央区南8西5)の客室アシスタントマネジャー、小松英明さん(59)はそう思う。自分の誠意が通じて喜びの言葉を客から引き出せた時、「これは決まったな」と思わず跳び上がりたくなるのだ。
2年前の夏、ゴルフと観光のため本州からやって来た男女3人組の宿泊客をロビーで迎えた。希望の禁煙室がある13階へ案内すると、一行の女性が「もっと上の階はないの?」と不満そうな顔をした。ホテルは20階建てだが、禁煙室は当時13階までしかなかった。せめてものサービスと思い、同じ階でも藻岩山を正面に見渡せる部屋がちょうど空いていたので移ってもらった。女性は眺望を前に「素晴らしい」ともらした。
翌日、一行は個人タクシーで美瑛・富良野へ観光に出かけ、夕方、ホテルに戻ってきた。ふと見ると、あの女性客は「楽しかった。来年も頼むわね」と運転手と握手を交わしていた。「これは要マークだ」。即座に胸ポケットから手帳を取り出し、運転手の名前をメモした。
翌年7月、3人は再び来てくれた。くだんの女性が「去年、タクシーを頼んだのだけど……」と口にした瞬間、「大丈夫です。予約しますか」と、運転手の名を告げた。女性は「素晴らしい」とまたうなった。
7月、3人は今年も訪れ、4月から禁煙となった最上階へ案内した。ささいなことでも気を抜かない。そうした誠意が客の心に響く。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090728-00000003-mailo-hok
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