世界にとって重要な文物などの保護を目的とする国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界記憶遺産」の推薦に日本も乗り出すことが決まった。日本ユネスコ国内委員会が2日、登録作業へ向けた選考準備委員会の設置を決めた。世界遺産、無形文化遺産はすでに国内に登録例があるが、記憶遺産でも登録が実現すればユネスコの三つの遺産がそろうことになる。
文部科学省によると、記憶遺産の対象は、直筆の文書や書籍、音楽、写真、映画などで、損失したり悪化することが人類にとって損害となるもの。92年にスタートし、フランスの人権宣言、ゲーテの日記など76カ国の193件が登録されている。09年にユダヤ人少女、アンネ・フランクの「アンネの日記」が登録されて話題になったことなどから、日本でも取り組みの動きが強まった。
今後、準備委で選考基準を検討して国内の選考委員会を作り、12年3月末のユネスコへの推薦締め切りに向けて作業を急ぐ。
文科省によると、これまでの有識者らの議論では、国宝の源氏物語絵巻や鳥獣戯画などが候補に挙がったという。しかし、国宝や重要文化財はすでに文化庁が指定をしており、「スーパー国宝」を選ぶことで国宝の序列付けにならないかなど、基準作りは議論も呼びそうだ。
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